東京育児日記

子どもが寝ているあいだに書くブログ

POPFileを入れてみた

サーバを借りたので、昔使っていた@yuco.netのメールアドレスをまた作った。そのアドレスは、以前ログが公開されるMLに投稿したりしていたものなので、ほぼ一年ぶりに復帰させた翌日にはもう3通くらい英文のスパムメールが来てしまったよ。

というわけで、以前から名前を聞いたことはあったPOPFileを、ちょうど結城さんの日記*1でおすすめされていたこともあって入れてみることにする。

POPFile といえば、日本語化をしている人が出しているメルマガ「ハッカーへの道」をnaoko日記*2経由で知って前から読んでいた。POPFileでは、ほかの多くのオープンソースソフトウェアと違って、インストーラを作ったりドキュメントを書いたり、初心者向けの工夫をがんばっているということがこのメルマガに書いてある(実際、インストールは簡単だった)。このメルマガ自身も、初心者レベル…とまではいかないまでも、非技術者でも読めるような内容になっている。

このメルマガのバックナンバーからすこし紹介してみる。

誰でも修正ができてしまうといたずらをされるのではないか、と考える人もいるかもしれない。その可能性は確かにあるだろうが、それを差し引いても、誰でも修正ができることによるメリットは大きいと思うのだ。現に、このプロジェクトなど Wiki ベースで運用されている例を見ればわかるように、そういう心配は杞憂に終わる場合が多いように思う。
(中略)
このプロジェクトに関わる前にも、Wiki という存在そのものは知っていた。しかし、特に触れる機会はなく、また、自分にとって必要なシステムであるとは思っていなかった。
それが今では、「オンラインドキュメントはすべて Wiki であるべき」とまで思うようになった。実際に、私の個人の Web ページも Wiki ベースのものに作り替えたいと思っているし、今後は、ソフトウェアの操作マニュアルなども Wiki で作りたいと思っている。Wiki と出会うきっかけを与えてくれたこのプロジェクトに、あらためて感謝したい。

現在ある POPFile でもまだ少し面倒だという声もあるがコンピューターにある程度慣れたユーザー(具体的にはメーラーの設定が自分でできるレベルのユーザー)がインストーラーの指示通りに進んでいけばまず問題なくインストールできるというのは、オープンソースのソフトでは「簡単な」部類と言って良いのではないだろうか。

多くのオープンソースのソフトは、上級者にしか使えないようになっている。(中略)もちろんそれはそれで、オープンになっているソースを読むことができて、バグがあってもある程度は見当をつけて直してくれたり、有益な機能の改善を提案してくれる上級者のユーザーだけが使えるようにふるいにかけることができるという利点がある。しかしそれは開発者サイドの論理であって、ユーザーサイドから見れば、利用の裾野を広げて欲しいものである。上級者に限定されてしまうソフトは、せっかく便利な機能をもっていたとしても大多数の初中級ユーザー層に使ってもらうことができず、宝の持ち腐れになってしまう。「この世界の魅力的な問題を解決」するだけでなく、その解決法を多くの人に広めて社会に貢献するということもまたハッカー精神じゃないかと思うのだ。

最後に、理由其の四は、ユーザーフレンドリーなマニュアルが充実している点である。これを読めば設定でつまづくこともそうはないだろう。この点も多くの他のオープンソースのソフトウェアとは一線を画すところである。

*1:この日記で、spamじゃないメールのことをhamと呼ぶことを知った。でも、spamというのは塩漬けのhamであるはずで…むにゅむにゅ

*2:これも、もとはといえば結城さんの日記経由だったか